ハンドマッサージと若い女性に多い関節リウマチ

高齢者施設でハンドマッサージの訪問トリートメントをしていると関節リウマチで指が変形されている方によくお会いします。50人に一人という高い割合で発症するといわれていますので、皆さんのまわりにもいらっしゃるかもしれません。高齢者の病気と思われがちな関節リウマチですが、実は20代から40代のママ世代に発症例が多く早期発見のためにも若いうちに知っておきたい情報です。ホームケアや施術者として氣をつけなければいけないことなどをまとめてみました。

関節リウマチとは?

関節リウマチとは、全身の関節に腫れや痛みを発症し、関節破壊により骨の変形がおこることもある自己免疫疾患です。何らかの原因で自分の細胞を敵とみなして攻撃して炎症をおこし、やがて骨を溶かして関節を破壊してしまいます。症状は手の指の第二関節や指のつけね、手首、足、肩など全身の関節にあらわれます。現在日本国内の患者数は70万人ともいわれ、女性は男性に比べて4倍も高い割合になっています。30歳代から50歳代の妊娠可能年齢に最も多い関節リウマチですが、最近では60歳代から70歳代も増えているといわれています。発症の原因は不明で、一度発症すると長くつきあう必要があることから、セルフケアはとても大切です。

関節リウマチの初期症状

8~9割は一番はじめに手の違和感から始まるといわれています。日頃からハンドトリートメントをおこなうことで初期症状に気づくことができるかもしれません。

  • 指の関節に違和感がある。
  • 違和感のある関節に柔らかい腫れや痛みがある。
  • 指を動かしていない時も痛い。

以前は左右均等に症状が出ると言われていましたが、現在はそうでもないということがわかってきました。様々な初期症状についてまとめてみました。

手指

  • 朝起きたとき、手指がこわばり動きにくいが、昼頃には動かせるようになる
  • 指の第二関節が腫れて痛くなった
  • 両手の指の違和感としびれ
  • 指輪が入りにくくなった
  • 手がこわばってグーができない
  • ペットボトルが開けられない
  • 箸が使いずらくなった
  • 包丁がにぎりにくい

  • 朝起きる時、足裏が痛くて床につけない
  • 足の指が痛い、カカトがチクチク、ジンジン、ピリピリ痛む
  • 手足が冷える
  • 立ち上がるとき膝が痛い
  • 膝の前後が腫れる
  • 正座ができない

  • 寝返りがうてない
  • 腕があがりにくい
  • 洗濯物が干せない
  • 髪の毛がとかせない
  • 洗顔しにくい
  • 歯磨きしにくい

股関節

  • 股関節
  • 立ち上がったら足が前に出ない
  • 脚の付け根(股関節・前側)に違和感

このように、全身に様々な初期症状があらわれるため、関節リウマチではなく別の診断がつくことも少なくありません。もし不快な症状が1ヶ月以上続くようなら、リウマチの専門医へ相談されることをおすすめします。

関節リウマチの方にハンドマッサージはしても良いのか?

伝染性疾患ではありませんので、直接肌にふれるハンドトリートメントをしてもうつることはありません。ただし、関節リウマチの患部が腫れて痛みがある時はトリートメントはさけましょう。しかし痛みがあると動かすのが嫌になり、運動不足になると筋肉の衰えと血行不良、代謝不良により更に動きが悪くなるという可能性があります。そのため、痛みや腫れがおさまっている時に、血液、リンパ液の流れを潤滑にする目的で軽いタッチのハンドトリートメントは大切だと感じます。また、すでに関節が変形されている方にふれるのは痛いのではと心配しますが、ご本人は痛くないとおっしゃることが多いので私は痛みや炎症がない場合は、変形した部位を避けずにトリートメントさせていただいています。

ハンドマッサージで関節リウマチを発見?

初期段階で8割の方が手指の違和感を感じるため、普段からセルフハンドマッサージをおこない体への氣付きを高めておくことが大切です。指の関節を押すと痛みがある、腫れ、むくみがあるなど、初期症状を見つけるには普段の自分の状態を知っておくことが大切なのです。関節リウマチの場合、関節を動かしていない時も痛みがあるのが特徴なので、関節を動かしたときだけ痛いという場合は変形性関節症かもしれません。指の関節が痛む病気は他にもたくさんあるので自己判断はでいません。原因不明で発症する関節リウマチは、医師であっても診断が難しく、特に他のリウマチ性疾患の可能性もあることから違和感が続いたらリウマチ専門医に相談することが大切です。そのときに、いつから痛む、腫れている、など普段の状況を説明できるのは自分だけです。日頃のセルフハンドマッサージで大切な手の声を聴いてあげましょう。

関節リウマチの方に適したハンドマッサージの手技は?

関節リウマチはアレルギー性疾患と同様、自律神経の副交感神経の異常興奮が続いていると考えます。そのため、副交感神経優位に働かせる手技ではなく、ごく軽いタッチのリズミカルな動きで交感神経を刺激する楽しくなる手技がおすすめです。軽いタッチでおこなうためにはクリームやオイルを使用すると良いでしょう。関節にたまった老廃物の代謝を促すためにも、指先から心臓へ向かう方向で、手首、ひじ、そして脇の下へ流すイメージでなでさすりましょう。骨、筋肉に対しての圧力は最小限であるべきなので、強い圧や大きな動き、ストレッチはさけて、循環器へのアプローチを意識します。ケアを始める前に痛みや腫れがないかを確認する必要があります。